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月別アーカイブ: 2月 2003

THE PIANIST(邦題:戦場のピアニスト)を観る機会があった。まだ公開中なので印象を述べるにとどめるが、ずばり、この映画は良くできている。ナチス-ユダヤ関連の時代をありがちな勧善懲悪という構図をとらずに描いているという部分など、「シンドラーのリスト」に次ぐ出来だと思う。

まず、映画そのものの質としては、さりげないが結構大規模な見せ場がある。廃墟になったワルシャワの図などは圧巻。まあ、ゲットーに押し込められる総勢50万人ともいわれる規模の群集の様子が、せいぜい500人程度で演出されていたのは今ひとつだったかもしれないが。まあ、目線的に徹していたのだろう。そういえば自分の潜むアパートが砲撃をくらったときの耳鳴りの感じは、とてもよく演出されていたからね。

あとは、やはりピアノ。この役者が特訓の末、代役なしで曲を弾ききっているらしい。隠れ家にいるときのせつないひと時などは気持ちがわかるので涙モノだった。また、将軍に聞かせるピアノの弾きこなしもかなり大したもので、死線を前にすばらしい迫力だった。このシーンでこれだけ弾けたら、殺されても本望という感じ。

人が人として機能していない状態を見ると、日常がいかにありがたいものか。これがほんの60年前の出来事で、しかも2000年までこのピアニストが生きていたという事実は、今後もstupidなことが続発する可能性が予想以上に高いことを意味していないだろうか。ykは「こわい映画やった〜」と言っていたが、ギャングオブニューヨークほどえげつなくはなかったという。

THE PIANISTオフィシャルサイト

Yahoo! Movie

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ここ半年くらいのことである。南アフリカ銀行の頭取を始め、いろいろ海外の金融機関からメールが来るようになった。同じ頃、それなりな筋の方から「マネーロンダリング関連の、かくかくしかじかこれこれなメールが来るのだが、どう思う?」という相談があったこともあり、それが少なくとも本物ではなく、悪くすれば悪質な詐欺であろうという線は予想していた。

なんでも、銀行口座の資産の所有者の死後数年たって、権利関係がExpireしたのでそれを資産化するために協力して欲しい、あなたの取り分は25%、というような内容。わたしのところに実名でやってきたオファーのうち、最高額は58億。どだいふざけているとしか思えないものだ。しかし、それに応じて連絡すると、膨大な資料をFAXないしは送付してくるし、電話もかかってきて、それらしき資料のやりとりが毎日のように始まったそうだ。なかなかまことしやかな話しにできあがっている。

たとえば、わたしのところに来たメールのうち一通の差出人の国は南アフリカ。南ア銀行の支店長からのメールだった。一度渡航したことがある。その後、その他の国からも来たが、大抵は渡航経験のある国ないしは心当たりのあるところだ。少なからぬビジネス上のやりとりもあり、たとえば南アフリカ銀行などは、そうそう見知らぬものでもないところが、また良くできている話しだというわけだ。詐欺の手口の基本、それは「前金」。10億以上の金をえさに、「60万ほど手続き費用をくれ」だの、「送金用の口座の開設費用にいくら」とか言ってくるんだそうだ。あほいえ。目の前にある、黒い金を使わんかい、とは、日本人は言わないようだ。ほとほとお人よしな民族である。

いつ日記に書こうかと思いきや、ちょうど今日、テレビでその特集をやっていた。なんと、その金につられてナイジェリアまで渡航したバカモノがいるらしい。しかし、この種の詐欺は今に始まったことではなく、欧米をターゲットにやりつくされた犯罪らしい。ナイジェリア刑法419条にちなんで419事件と命名され、その被害総額は6500億といわれるんだそうだ。さすがに成熟しきった詐欺だけあって、次の詐欺、その次の詐欺、そして最後は被害者救済会というとっておきの詐欺が待っていて、最終的には身の安全と無事の帰国と引き換えに700万近くひっぺがされた人もいるらしい。

不況日本とはいえ、自己過信の足元をすくわれないよう、こころされたし。

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雨降りで冷え込んだ今日、無性にグラタンを食べたくなり、強くリクエスト。もともと母がめちゃくちゃ大きく作る人なので、グラタンは思いっきりたっぷり食べるものだという観念がある。食べるだけではない。そう、思えば15年くらい前のこと、学生だったが、バイトしていた某厨房で仕込まれたグラタン作りにはまった。それに、その頃に何かのきっかけで知った、芦屋駅から歩いて2分くらいのところにあるグラタン屋にも何度も食べに通った。そのおかげでグラタンに関してはありとあらゆるセオリーを学び、そして持ち帰っては実験しまくることができた。そう、そのグラタンに関しては関西一だと思うその店はタイトルどおり「どつぼどーる」という。

当時はとてもマイナーな店だったが、いまやYahooグルメにも登場しているのには驚いた。ここのマスターはとてもユニークな人で全席カウンターの店内でジョークが飛び交う。いや、店内全部、張り紙まくりのジョークだらけの店だ。メニューもオリジナリティ抜群。ランチメニューもさることながら、やはりカスタマイズまくりのオリジナルグラタンが最高。パングラタン、ポテトグラタン、マカロニグラタンなどのベースに、チキン、マッシュルーム、なすび、ミートソースなどいろいろと好きに乗せてくれるようにリクエストすることができる。あつあつのグラタンがぐつぐつ言いながら、電動の電車にのって目の前に運ばれてくると、やけどに気をつけて食べるのが良い。ハウスワインもいいのでぐぐっといっとけ〜。

この店、何回、何人と一緒に行っただろう。学生のときにさかのぼるから、結構果てしない。でも、いつも暖かに迎えてくれるマスターの人柄のせいか、また毎月のように食べに行きたくなるのだ。その季節こそ冬だ。残念ながら東京住まいなので、さくっと行けないのが悲しいところだ。手ごろで小粋なグラタン屋さんもまだ見つけていないしね。次に帰ったら、顔だそうかな。ぜひ、関西界隈で冬の寒さにあったかいグラタンを食べたくなった人は、行ってみてほしい。「okdtから聞きました」と一言付け加えれば、なにかいいことあるかもよ。

そうそう、今日食べたグラタンはとてもおいしかった。途中から手を出してしまったし、なんだかんだとわがまま聞いてくれて、どうもありがとね。>yk

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今日、テレビを見ていると、「温泉特集」のような番組をやっていた。そこで、以前に日記予約したものの、詳細を書かなかった温泉が出ていた。伊東にある隠れ家的な温泉、「月のうさぎ」である。この宿を知っていたわけもなく、この感動的な体験は相棒の吉田氏から結婚祝でプレゼントされたものだ。はてさて、どんなところかと思いをはせながら行ったものだ。

東京から3時間以上はかかっただろう、熱海を越えて、海岸沿いをさらに1時間強、伊東へ向かった。川奈ホテルのさらに向こうに位置するこの温泉は、住宅区画を抜けた先の、超わかりにくいところにある。しかも、ここ数年にできたものだったから、私のカーナビではその住所でさえリーチしなかった。携帯電話も切れ切れになりながらであるが、宿と連絡をとりつつ、ようやく到着したときには、もう夕方も終わりごろ、薄暗くなっていた。

本館の掘りごたつの間で食事をとれる。そして、客室は全8室が離れ(二階建ての家屋)になっている。アジアンテイストと評されるが、ぶっちゃけ、徹底した和風である。各家屋には個別のヒノキの内風呂と大島と海原を望む露天風呂がある。1家屋あたり最大4人宿泊できるそうだが、ここを二人占めするのはなかなか優雅だ。露天風呂は昼夜を問わず入ることができ、ランニングコストが大変だろうなあと思いながら、適温に調整されつづけている露天風呂を満喫した。

温泉を満喫するなんて経験はわたしにはなかった、少なくともここに来るまではそう思っていなかったのだが、ここに来てそう思った。まるで築地の場内で寿司を食べたときに、今まで食べていたのはなんだったんだろう、と思ったのと似ている。ディズニーワールド帰りでありながら、そのサービスレベルの高さに面食らった。気の良い支配人のお話しによると、当面、土日はすっかり満室だそうだ。しかし、道路のぞっとするような渋滞を考えると、ちょっと調整して平日に行くのが吉。機会あればゆったり現実逃避あるいはブレインリフレッシュにどうぞ。

p.s. で、温泉のよさを知ったものの、コストがなんとかならないもんだろうかと、@Styleに入会した矢先に早速温泉宿の安価宿泊権を「限定良品」でゲットしたというウワサもある(w。

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昨夜、京都RAGで開催された@Random/1stに行ってきた。EPISODE 1のShortプレゼン担当だったのだが、5分ででも十分盛り上がるものだ。私のコーナーのテーマは、以前にここで書いた、住民データのセキュリティについて。実体験に基づいているだけでなく、実際にどうすればよいのかについて考える必要があったので、整理を試みた次第だ。5分なんてあっというまだけど結構織り込めるものである。開演前に行って、最終ののぞみで帰るというのはちときつげだったが、いろいろな方々に会えて大変楽しかった。

まあ、次回、どこかの機会で「kjm&okdtのIPA発表のj社調査ドキュメントどうよ?」をやってみたいものだ。

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今朝10時ごろのことである。FMから、またもや聞き覚えのあるダンスチューンが聞こえてきた。「今、探していた曲がFM81.3でかかっているよ!なんだこれ、なんだこれ!」とslashdotのjournalコーナーに書いたのだが、直後にパーソナリティが「TOO TIGHT」と言ったのは聞き逃さなかった。早速ぐぐってみると、どうやら、CON FUNK SHUNたるバンドの70年代のヒットチューン、「TOO TIGHT」という曲らしい。で、これを自分の耳で確かめるべく「ネットの力」に頼っておりましたら、さすが、早速コメントをくれたACさんより(どうもありがとう)、J-Waveの放送曲目(ソング)リストの情報をいただき、やはり、ということで確認完了。

で、この曲は以前から書いているとおり、HUMAN SOULが毎回ライブでやっていたもの。どこかのサイトで評されているが、確かに、最初聞くと、「Earthか?」と一瞬思うんだが、フィリップベイリーほど気合が入ったファルセットではない。また、ギターのカッティングもかっこいいのだが、どこか湿っていて、違う。B級グルメの匂いがするわけだ。しかし、このジャンプ感はとても気持ち良いし、70年代全盛とは思えないくらいの曲展開ということもあり、言うなればボキャブラリが豊富という感じだ。

しかし、おそるべしはパパイヤ鈴木。Disco Feverというオムニバスにはこれも入ってるんだよな。でも、邦題なんてつけるからわかりにくいったらありゃしないよ。

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