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月別アーカイブ: 12月 2003

一読者から「okdtさんのblogって顧客満足について考えさせるサイトですよね」とメールをいただいたことがある。そう思って書いているわけではないんだけど、自分の感動したこと、人とのつながりで忘れたくないこと、それによって気づきを得たことを書いた記事は、確かに顧客満足−カスタマー・サティスファクション(CS)−につながるテーマとなっているかもしれない。

顧客満足といえば、とかく技術屋が力を持ちすぎるために破綻する日本のIT業界の中で、顧客に直接接する営業の力を強くして成功パターンを見出してきたといわれる会社のひとつに日本IBMがある。そのせいか、同社はテクノロジの会社というよりサービスの会社だといわれる。同社のサイトには数々の技術・リサーチドキュメント(developerWorksなど)や、ビジネスクオリティを向上させるための同社のアプローチが公開されている。

12月22日、同社の「カスタマー・サティスファクション(CS)」のコーナーにて興味深い資料が公開された。海外開発部門との電話会議(テレコン)の効率化のための「テレコン英会話小冊子」を無料公開したのである。これは同社の5名の社員により、「ペラペラ」一歩手前の「へらへら」を目指そうとして結成された「ヘラヘラ5」のメンバーによって制作された。社内では3人に2人が利用するという、まれに見る大ヒットだそうだ。

「ヘラヘラ5」は、英語のテレコンにおける問題解決が効果的でない理由に、日本人の英語の使い方がおかしい部分があることに着目し、ネイティブの協力を得て、基本的かつ平易ではあるもののきちんと意図が伝わるテレコミュニケーションのフレーズをまとめた。これにより、問題解決日数は平均3日も短縮され、顧客満足度も向上したという。

TOEICも超ハイスコアなメンバーによるものだが、驚くほど簡単なフレーズ集。しかし、それは決してレベルが低いことを意味していない。きちんと伝わり、満足の高いコミュニケーションをするためには、難しい言葉をかっこつけて使うよりも平易でもきちんと言えることのほうが重要とのこと。これには全く同意だ。

自分が理解していることを理解している言葉で理解しやすく言えと。

テクニックが不足しているミュージシャンが難しい曲を無理に演奏するとアラも目立ち、ひどくすれば破綻するが、むしろ身の丈にあった曲を堂々と弾くほうが感動を生むものだ。演奏の完成の中で自分のメンタルな部分−気持ちをこめる余裕など−が占める割合が明らかに異なるものだ。

難しいことを平易に説明できることは決してささいなことではない。

要は顧客にせよ人とのコミュニケーションにおいて満足と理解は直結しているということだね。

ついでに、この小冊子、英語は当然のことながら、日本語部分を読むだけでも、まともなテレコミュニケーションをとる助けになるのではないかと思うのはきっとわたしだけではないはず。(苦笑

ご一読あれ。

日本IBM CS改善活動 – 海外開発部門との電話会議(テレコン)の効率化

http://www-6.ibm.com/jp/ibm/cs/concepts/improve/telecon.html

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先日、ひさびさに神戸に行き、関西支社長のCraftmanと、今年を総括しながら来年のプランをディスカッションした。ひさしぶりの神戸は大して代わり映えもないのだが、ふと、行き先に困った自分がいた。

3,4年前なら、何といえばどこ、のような感じでいくらでも行き先が思いついた。なんと、不覚にも結構忘れていたのだ。そこで、行き先についてはいろいろ協議しながら、エスカルゴを食べよう、ということになった。

選ばれた(思い出された)行き先その1、「ピノッキオ」。中山手通沿いにあるこの店は、神戸でイタリアンを食べさせると1,2を争うと私は思う。(参考までに、もうひとつはkずき君とお姉さんが頑張っている「ソール・エ・フレール」だ。今回はパスしたが。)

エスカルゴ、そして創業以来のシリアルナンバー付きのピザ、ボンゴレ、牡蠣など、魅力的な料理、そして非常に紳士的かつユーモアたっぷりのスタッフ。この店が時折見せる骨太な雰囲気がわたしの記憶を呼び覚ましたのだと再認識。ここのJazzはどうもワインをたくさん飲ませる効果があるようだ(笑

次に、もう少し突っ込んだ話を内緒話のできる環境で、ということで、行き先2、北長狭通の某ビル7F、「アルコバレーノ(ARCOBALENO)」。ここは、初代バーテンの黒田くんがいなくなってからご無沙汰していたのだが、レイアウトも変わり、この店の強みである「料理」を前面に出したダイニングレストランとなっていた。

二人でおなか一杯になってから来たことを後悔しながら、マーケとは、サービスとは、などと語らっていると料理長の東谷くんが参入してきた。彼はこの店の創業以来がんばっている名コックだが、サービス、価格、顧客層に関することでいろいろ思い悩むことがあるようだったが、話し込むうちにいくらか霧が晴れたようだ。なにより。

久しぶりの街を歩きながら、数ある名店の中から思い出した店で楽しんだひとときを振り返り、同時に「ふと、思い出してもらえるサービス」の難しさと大切さを思った。

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